優良品種を守る取り組み
あけぼの大豆
「あけぼの大豆」は、地域の誇れる食材です。その生産と特産性を守るため、地域ぐるみでの取り組みがなされています。
身延町曙(あけぼの)で百年以上栽培されている「あけぼの大豆」の良い品質を守るため、地域ぐるみで地道な取り組みが行われています。
「あけぼの大豆」講習会 身延町試験穂場(平成29年8月 矢細工原)
あけぼの大豆講習会(平成30年7月 身延町八日市場)、あけぼの大豆栽培省力化検討会(平成30年5月 身延町手打沢)
優良種子の生産圃場(ほじょう)の設置、栽培管理審査、種子選別などに取り組む「身延町あけぼの大豆振興協議会」
〈GI〉地理的表示を活用したブランド化に向け取り組んでいます。
今後も、優良種子の供給。地域内での「あけぼの大豆」の生産拡大などを図っています。
国際ブランド
海外でのブランド登録は、独自の優良品種の海外流出と本県産品種の優良ブランドを守る観点から重要です。
高級イチゴが韓国で無断栽培され毎年数千万円の輸出額がゼロになった経験から積極的な取り組みを行っている福岡県。
山梨のブドウや桃は、海外でも人気があり高価で取引されています。
台湾の屋台では、「山梨・水蜜桃」と表示されているのにもかかわらずカリフォルニア産桃が安価で販売されていました。
資料:山梨県農政部、身延町、平成30年7月
地域適応型新技術(峡南地域)
モモの販売が堅調に推移、ブドウのシャインマスカットが高値。農業生産額1,000億円の復活に向け、明るいきざしが見えてきました。
農家の経営を安定させ、儲かる農業を実現するには、新品種や新技術などを積極的に導入し、競争力の高い産地として成長していくことが肝要です。
目標実現に向け取り組んでいます。
農業をめぐる情勢の変化に適応し、地域農業の活性化を図るため、地域の実情を把握し適した技術や作目を選定し普及する事が重要です。
峡南地域においても、農務事務所が主体となって各地域の課題解決に取り組んでいます。
鳥獣害に強い作目選定(トウガラシ、コンニャク、ウコン)〜富士川町
新ブランド米「つや姫」の地域適応性実証〜身延町
キウイフルーツの省力安定技術の実証普及〜市川三郷町
平成30年3月 県議会報告第20号
画像、データー参照
- 山梨県農政部画像、データー参照
鳥獣害対策
鳥獣による農林業被害は、近年、農業では減少傾向に推移しているものの森林被害は増加傾向にあります。特に、ニホンジガの生息数に比例し捕獲数の推移も急上昇しています。
耕作者の減少と共に荒廃農地が増え、鳥獣が集まり、農地を荒らす。耕作意欲が削がれ農地荒廃は進むといった悪循環が恒常化されないよう取り組んでいます。
生息数に対応した目標を立て、各地域の猟友会にご協力を頂いて取り組んでいます。一向に終息への兆しが見られません。
鉄道との衝突事故も増加しています。
平成28年度の重点項目への取り組み状況
平成30年3月 議会報告第30号
- 山梨県農政部 鳥獣害対策特別委員会説明資料ほか
峡南地域の農産物直売所の特徴
農産物直売所の全国的な状況は、規模の大型化が進み収益・客数減少、人件費拡大など経営課題が表面化しています。また、生産者や客の高齢化も課題で新たな方向性に向けた検討も必要な状況です。
山梨県の状況は、全国の状況と同様に施設の大型化が進行している状況です。今後、経営的な課題が顕在化する懸念はあります。現在は、利用者数には変動があるものの売上額は順調に推移しています。
峡南地域は、一定に利用者数、売上額とも順調な伸びを示しています。地域の特産品の需要と加工品の販売割合が多く地域の特性を示しています。
平成30年3月 議会報告第30号
- 山梨県農政部 農産物直売所ガイドほか
- 山梨県農政部 資料ほか